2010
06.09
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前回の投稿から3ヶ月。書かなくなるとぱったり書かなくなる。この3ヶ月間、慌ただしかった。3月頭に引っ越しをして、荷を解かないうちに『Tri_K』の香港公演。その後、出たり入ったりを繰り返して家に1週間と続けていることができずに、バンコク、ベルギー、リスボン、マカオを経て今、シンガポール。バンコクもベルギーも政治的に不安定、リスボンにしたって安泰とは言いがたく。ベルギーを除いてどこも良い天気に恵まれて、ずーっと真夏の陽気。東京に戻ると肌寒かった。



先週、初めてのマカオは、好印象。公演が終わるまで大きなホテルの裏口と劇場(徒歩3分)の間だけの往復に終止し、世界遺産に指定されたカテドラルのファサードがある歴史区域や繁華街は、最後の日まで見れなかったけれど、好印象を構成したものは、日本人の場合特にそうらしいのだが、食事。着いた日の夜はポルトガル料理。直前にリスボン公演を経ていたけれど、よっぽどバラエティがあって味もしっかりしていて、値段は3分の1。もちろん中華もたくさんあって、どれもおいしく安い。ホテル近辺は碁盤の目のようになっていて、カジノが24時間だから食堂も遅くまでやっている。マッサージはも24時間やっていて、ま、どの店に入ってもファッション色あり。公演翌日に行ったところは、ちゃんと普通のマッサージを選んだにもかわらずやっぱりサービス心旺盛なのをぎりぎり制止して、でも1時間半のタイ式マッサージはかなりうまかった。
劇場の文化中心はオペラの大劇場と僕らの小劇場(キャパ約350席)があって、ずらーっと廊下にこれまでの公演のポスター、その中のひとつが岩下徹&松島誠の両氏公演(2006年)のものだった。大劇場でやっていたのは京劇コンサート。楽屋が主役級の歌手たちの支度部屋の真向かいに。なぜか彼らはドアをバーンと開け放ち、中でヘアメークしてるのがばっちり見える。彼らにとって僕らは見えない存在なのか、すれ違っても挨拶も会釈も何もない。ひとり中年(たぶん同い年くらいのはず)の女性が真っ赤なスーツを来て楽屋近辺をうろうろ。派手だけど女優な感じはしないなあ、きっと付き人か何かかしらと思っていたら、若いイケメンのスタイリストに髪を結ってもらっている。なんだかそれが気になってしまい、グリーンルームで食事をしながら『true』のみんなにそのことを話したときに、なぜか僕は「制作のおばちゃんみたいな人が髪をセットしてみらってた」と口を滑らした。その女性当人だけでなくていろんな人に対して超失礼だったということに後で気がつき、顔から火が出る思い。その後、しばらくずっとあんなことを言うんじゃなかったと後悔の念にとらわれながら、あれは「主役の男優の追っかけパトロン」だと言うべきだったなあと思い至り、それもかなり失礼かもなどと思っているうちに本番の時間になり慌てて衣装を着る。本番は直前のパートリハで突然思いついたことを白井くんに伝え、2、3回合わせてみて敢行。うーむ、思いついたことはその通りにできたものの、みんなには不評に終わる。1回公演、終わったらぐったり疲れ果て、おまけに太もも&肩が重度の筋肉痛。何をするにもあいたたたっ、と情けない。マッサージで太ももをやられると飛び上がるほど痛かった。スペシャルサービスどころではないのだ。
翌日は夕方出発のみんなと一緒に観光。食べて歩いて見て食べて歩いて食べて見て…。カジノは意外とカジュアルで楽しそうだなあという印象。香港の友達がマカオのオカマを紹介してくれたので、色つやはまったく期待してなかったのだけれど、みんなには内緒で二晩ほどデートしました。
2010
03.07
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短い2月はあっという間に過ぎて、3月ももう7日。桃の節句に引っ越しをし、4日は一日中段ボール箱と格闘し、5日早朝には飛行機に飛び乗り今は香港。来週末のTri_K公演のために早乗りして昨日からリハーサル開始。着いた金曜日は糖朝レストランへ行きたっぷり中華した後、九龍側の文化中心の外の海沿いのテラスで夜8時のレーザー照明ショーを見る。香港島側もこちら側もすべての建物の照明が音楽に乗ってぴかぴか。レーザーが海を越えて何本も踊るわ、ムービングライトの光の筋が曇り空に刺さってこれもくるくる踊るわ、海を電飾こてこての観光船が通っていくわ、すごいすごい! たっぷり30分くらいはやってくれて、これが毎日やっているというから、驚き。
翌朝、ホテルの朝食。今泉くんの背中側のテーブルにおばあちゃんと娘さんの2人連れ。おばあちゃんは右手に握った箸でクロワッサンをぱくついている。今度は左手に握ったレンゲでおかゆをすすっている。娘さんはと言えばフォークにクロワッサンを刺している。おかあさんはクロワッサンとパオをたいらげてビュッフェ台へ行き、今度はトングでゆで卵を取り上げようと四苦八苦している。娘さんは携帯電話で会話中、泣き出している。その携帯はナプキンで包まれている…。
昨日の夕方はリハーサルでCCDC(シティ・コンテンポラリーダンス・カンパニー)のスタジオへ。たくさんのスタジオがあって、いろんなダンスのクラスやリハーサルをやっている。僕らは神戸公演のビデオを見て作戦会議。来週1週間かけていろいろ整理しなければ。
2010
02.13
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オクラホマシティからアメリカン航空でダラスへ飛び、乗り継いで成田。ダラスは大雪で、飛行機の出発が2時間遅れる。オレンジ色の液体で翼に凍り付いた雪を弾き飛ばし、緑色の液体(不凍液)をかけて、ようやく離陸。腰の痛みもそれほどひどいことにはならず、13時間ほどのフライトは、くだらない映画やテレビドラマを見たのと、今日(土曜日)のフォースト・エンターテインメントのパフォーマンスQuizoola!の同時通訳のための準備予習をして過ごす。
というわけで、今月は、まず土曜日、Quizoola! の通訳。明日日曜日は横浜のWe Dance で白井剛企画「1on1写真撮影の部屋」に出演。明日月曜日からはセッションハウスでワークショップ。これは参加者による公演もあって、20日と、27&28日。そして26日は東京都写真美術館で開催中の恵比寿映像祭の中の、インスタレーション&パフォーマンス(藤本隆行作品)に出演。そして3月頭には引っ越し! あー、これが一番タイヘンだ。
2010
02.11
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オクラホマ大学での『グッド・ラック』公演/『kingyo』上映、無事終了。オクラホマの田舎(?)と侮るなかれ、500名を超える観客が集まり、大盛況! 自分のソロ公演では未曾有。朝10時から技術のアランと照明の仕込み、午後にリハ。今回はリハや仕込みの時間に余裕があり、わりとていねいに作りこむことができたと思う。本番では中盤からちょっと焦ってしまい、今ひとつタメが緩くてペースを十分にゆっくり保つことができず、持て余し気味になってしまった。時間のコントロールの仕方を再考する必要ありか。もっと再演を重ねていきたい。明けて今日は、ワークショップ2つ。朝はダンス学科の学生22名で、ヒモを使って『動くポリヘドロン』、午後は演劇科の学生17名で、イスを使って『私の目に映るもの』。物怖じのしない若者ばかりで、キャピキャピ度は高かったが、元気で楽しそうなのは見ていて気持ちがいい。どちらも「自分以外のリファレンスポイント」を意識することを目指したが、1時間半の短い時間の中で、そこまで持っていくのは難しかった。月曜から始まるセッションハウスでのワークショップではどこまでできるか。
2010
02.09
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しばらく書いてなかったうちに、いよいよ今日はオクラホマ公演の日になった。オクラホマ大学のSHARP HALL(と言っても電気屋とは関係ない)。はキャパ1200席のコンサートホール。同大学の音楽学部のMSALAワールドミュージック/プログラムの一環で、音楽、東洋史、そして舞踊学科の学生を中心に500名以上は来ることになっているから、僕のソロ公演では最大規模。
http://www.ou.edu/content/dam/International/SIAS/Events/Kawaguchi.pdf
先週の金曜日にオクラホマに到着して以来、時差に悩まされて、きちんと眠れていない。昨日は劇場の舞台でワークショップ。オクラホマ大学の学生70名以上が参加して1時間。舞台がいっぱいになって芋洗い状態。何をやっているのかわからないうちに終了。なんだか疲れた。先月末閉め切りの文章をようやく昨夜書き終えて送ろうと思ったら、突然、ホテルが停電になった。昨日から雪が降って、アメリカ各地で大雪の被害が出ているけれど、そのせいだろうか(写真は先日の東京の雪)。暗い中で風呂に入り、暖炉の灯りで過ごす。ベッドが柔らかいからカーペットの上に毛布を敷いて横になり、サントラを聞ききながらパフォーマンスのイメトレをする。いつの間にか寝ていたが、MP3でウルサい曲がかかって目が覚めた。やっぱり床が硬いからベッドに戻る。電気が戻っていて、メールで書き上げた文章を送る。寝ようとするが寝付けないので、テレビをつける。番組ひとつくらい見て消して寝る。目が覚めたら空が明るい。時計は停電で設定がリセットされたらしく時間がわからない。テレビをつけたら7時過ぎ。結局2、3時間も寝ただろうか。9時までに朝食をすませて10時から照明仕込み&リハーサル、本番は夜8時。ここしばらくなかったのによりによって昨日の朝、腰がぐきっときて、腰が重い。寝不足で脚の筋肉に力が入らない… とまあ、最悪のコンディションではあるが、なんとかなるだろうか。オクラホマは雪は止んで快晴。オッケー.
2010
01.21
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一昨日昨日とビデオ撮影。一昨日は3人で華やかな(?)衣装を来て浅草へ。肝心のビデオ撮影より観光客が一緒に写真を、っていうリクエストに応じる方が忙しかったかも。昨日は森下の近くの公園で。変な衣装で、遊んでいた子供たちやお母さんたちも遠巻きに見てた。一緒に遊んでくれるかなあと期待していたのに。撮影は意外と疲れるもので、終わってスタジオに戻ってきたら、ぐったり。ちょっと昼寝して、夕方から通し稽古。音響、映像、照明、小道具&衣装を入れて、1シーンずつ、細かいところのトラブルをつぶしながら。不完全ながらも全体を通して見ることができ、わずかながら手応えもあった。
2010
01.19
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小さい頃から似た地名を取り違える組み合わせというのがいくつかあって、<インドとドイツ>とか、<ヨーロッパとニューヨーク>。間違えていたのは小学生の頃で、中学生になったらさすがにそれはなくなった。しかしつい先日、<ハイチとタヒチ>を間違えてしまった。似た音の並び替えだし間違えそうだと言えばそうだが、それぞれについて持っていたイメージがあいまいだったからか。なかなかトリッキーだ。
『トリック』は、今日、段取りだけだけれども、一応、通しをやった。舞台ハイチ(配置)も決まって、明日明後日でビデオ素材の撮影や録音をやって…、というテクニカル面の他に、衣装揃えたり小道具揃えたり、そして、ダンスの練習。今日の通しでは音も映像も入ってなかったのでずいぶん間延びした感じだったけれど、今までに経験のないテイストの展開を自分でもまんざらではないと思う。
2010
01.17
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昨日のエントリーで別のフェスティバルのこと書いたら、人のこと宣伝してる場合じゃないでしょ! と叱られてしまった。ので、『Tri_K』のことを書かねば。ケイ・スカーペッタにうつつを抜かしてる場合じゃない(でも朝風呂と電車の中で読んでいる)。
僕は自分のカッコ悪い性格とか欠点とか無知とかが露呈されるのがとても恐い。だから好きな音楽を持ってきて好きなように踊ってみよう、というような課題が出ると焦る。選曲がダサイとか思われたらどーしよー、踊り方も気取っちゃってるよねーとか思われたら…、ってなっちゃって、動けなくなってしまう。特に他の人と並んでとなると、かなりヤバい。アイツの選曲、憎いよなあ、とか、踊りもカッコいいなあ、とかって。ワークショップでひとりひとり発表させられるときとか、めちゃめちゃ緊張。これ、しょっちゅう。で、『Tri_K』は、そういう、自分の趣味や性格ややり方やあり方や考え方みたいなのが、3人並んでしまうぶん、たっぷり露呈してしまうようなことになって、おそらく普段よりも余計に、自分のコンプレックスみたいなものと向き合う羽目になっている。僕は内心、恐ろしくて恐ろしくて縮み上がっているし、たぶん、寿命もぐっと縮みっぱなし。だから、自分のそういうマイナス思考をフリーズさせながら、なんとかかんとか毎日リハーサルを続けている。というわけで、自分の恥ずかしいところを、たっぷり60分(くらい?)、お見せ(しなくていいんだったらしたくはないんだけれど)します。
本番間近! 予約はこちらの予約フォームで。
https://okepi.net/torioki/booking_form.aspx?paid=27418d98-848c-4eaa-8098-8fdda416d3e6
2010
01.16
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今日からポストメインストリーム・パフォーミングアーツ・フェスティバル(長いから略してPPAF)の第3回が始まる。僕が2003年に『Night Colours』で参加した第1回以来、不定期開催されているフェスティバルで、毎回超面白いラインナップ。僕は来週末『Tri_K』の公演を控えていてリハがあるので、今週末のメゾンダールボネマ&ニードカンパニー
『リッキーとロニーのバラッド』(日本初演・日本語字幕つき、スパイラルホール)は見に行けないのがとても残念。今回はメゾンダールボネマ&ニードカンパニー – 山下残 – フォースド・エンタテンイメント – ホテル・モダン – 山川冬樹というラインナップ。第2回で初登場のフォースド・エンタテンイメントが今回は2プログラム。そのうちのQuizoola! は、ちょっとお手伝いすることになりそう。大ファンなので楽しみ。http://ppaf.parc-jc.org/
2010
01.09
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ワークショップ初日、最初、3時間なかだるみなくできるだろうか、と、強迫観念めいたものを抱えながらちょっと緊張。パクストンは1日6時間で10日間、昼寝付きだったが、持久走が苦手な僕としては最初からつい飛ばしがち。どうしたらそういう境地に行けるだろう。
1.目を閉じて最小限の呼吸/呼吸の観察/頭の中のキューブが大きくなったり、小さくなったり/部屋の様子を細部までイメージング/
2.目を開けて部屋を観察/目を閉じてイメージングしたのと比較/ディテールに意識を向け、目に映るものをひとつひとつ認識/発見したものを共有/
3.任意のルートを決め、そこを歩いたときに自分の目に何が映るかをその場でイメージング/実際に歩いて比較/視覚体験を話す
4.ヒモを使ったエクササイズ/腕の長さのヒモを両手で持ち、空間の中の任意の点を中心にそのヒモを回転させる/
2日目の今日はその続きを考えていく。
何を意識するか、どんな視覚体験を面白いと思うかは人それぞれで面白い。面白い風景を発見し、それをいろんなやり方で楽しめればいい。